
時々「香港は好きだけど、香港映画は全く知らない!何を観ればいいですか?」と聞かれます。
香港映画と言えばカンフー、キョンシー(古い!)、日本人はジャッキー・チェンが好きですが、そうじゃなくて、もっと最近のもので映画素人でも楽しめるものを知りたい!
そういう要望があるので、私的なオススメをご紹介します。とりあえず今回はジャッキー映画は外しましたのであしからず~。
とりあえずこれを観ておけば香港映画を語れる!
①無間道(インファナル・アフェア)
観たことはないけどタイトルを聞いたことがある人も多いと思います。「3作も観るのは億劫・・・」という方、1作目だけで十分楽しめます!全作品観る必要はありません。
②寒戦(コールド・ウォー)
2012年に香港のアカデミー賞を受賞したアクション映画。
中国人俳優、スタッフ、撮影が多い中、この作品は出演者も撮影も全て香港で行われたという、完全な「メイドイン香港」映画。アクションもあるので男性も楽しめます。今年2作目が公開されます。

③重慶森林(恋する惑星)
90年代の香港ブームを巻き起こした一作。日本ではこの作品のファンが多いですね。
警察官に恋した女の子のストーカー的な気の引き方は男女問わず可愛いと思っちゃう。2作品オムニバスなので、肩を張らずに観れる作品。
うちの夫も今更観てファンになってます。意外と男性ウケするみたい。
④桃姐(桃さんのしあわせ)
香港の老人介護問題を考えさせられる一作。しかしながら重くなくすんなり観ることができます。
香港迷さんの間でも人気の作品です。
⑤少林足球(少林サッカー)
何も考えずに笑うならこれ。今は少し勢いがなくなった香港のコメディキング、チャウ・シンチーの監督&主演作品。日本でも大ブームとなりました。
⑥花様年華
主演のマギー・チャンが着こなしているチャイナドレスが本当に素敵!この映画を観て「香港に行ったらチャイナドレスをオーダーメイドする!」という香港迷女子も多かったと思います。観るだけでもオシャレな一作。

⑦甜蜜蜜(ラブソング)
大好きな映画ですー!テレサ・テンの音楽をバックに、中国返還間近の香港で10年に渡る男女の恋模様を描いた名作です!!!
オススメはもっとあるのですが、とりあえずこれくらいなら観られるかな?
リメイク作品やシリーズものを見比べよう!
ある程度鑑賞したら、自分の好きな俳優さんや監督さんが出てくると思います。そこから鑑賞するものいいですよね。また、リメイクされた作品とか、シリーズものなど見比べるのもいいかな?
そんな見比べオススメもご紹介。
・男たちの挽歌(’86香港)
・男たちの挽歌/A BETTER TOMORROW(’10韓国)
1986年に大ヒットした『男たちの挽歌』。香港ノワールという言葉が出来たのはこの作品がきっかけ。そして監督のジョン・ウーのヒット作ともなった作品。ハードボイルドで男性向けの映画ですが、女の私すらハマりました。それが2010年に韓国でリメイクされました。あなたはどちらが好き?
・少林寺(’82香港・中国)
・新少林寺/SHAOLIN(’11香港・中国)
1982年に公開された『少林寺』は世界に少林寺ブームを巻き起こした映画。主演のジェット・リーは少林寺のチャンピオンでこの作品でデビューしました。
それから30年後に公開された『新少林寺』。アクションがふんだんに盛り込まれたこちらの作品は涙なしでは語れない!
・欲望の翼(’90香港)
・恋する惑星(’94香港)
・楽園の瑕(’94香港)
ウォン・カーウァイ監督のオススメ三部作。
本来は『欲望の翼』『恋する惑星』『天使の涙』が彼の三部作と言われていますが、私は敢えて『楽園の瑕』をオススメしたい!
『欲望の翼』は1990年代の大スターが集結した貴重な作品。殆どの俳優が今でも第一線で活躍しています。今は亡きレスリー・チャン、カリーナ・ラウ、アンディ・ラウ、マギー・チャン、トニーレオン、ジャッキー・チュン。1960年代を舞台に若者たちの恋愛模様を描いた作品。
そして『恋する惑星』は上でも紹介したとおり。本当はこの映画に集結する予定だったのが『天使の涙』。そして『楽園の瑕』は中国歴史もの青春群像劇。歴史に詳しくないと分かりにくいかな・・・と思いながらも、出演がレスリー・チャン、レオン・カーフェイ、トニー・レオン、カリーナ・ラウ、マギー・チャンとお馴染みのスターメンバー。2008年に別編集の『楽園の瑕/終極版』が公開されました。
『楽園の瑕』は撮影が長引いて公開予定が立たなかったため、急遽1週間でパロディ版の『大英雄』を同じスタッフとキャストで撮影したのですが、これが大ヒットしたというネタがあります(笑)。
私もビデオ持ってたー!メチャクチャ面白いです。
・インファナル・アフェア(’02香港)
・ディパーデット(’06米)
・ダブルフェイス(’12日本)
低迷していた香港映画界に新しい旋風を起こして大ヒットとなった『インファナル・アフェア』は世界でも評価され、2006年にハリウッドでリメイクされました。
それが『ディパーデット』。レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソン出演、監督はマーティン・スコッセシとかなり豪華メンバーです。外国映画のリメイクがアカデミー賞作品賞を獲る快挙となりましたが、私はハリウッド版はどうかな・・・。
そして最近は日本でドラマでリメイクされたのが『ダブルフェイス』。原作に忠実なドラマになってます。配役も面白い。

3. 香港が舞台の外国作品!
日本映画やハリウッド映画の中にも香港が舞台となっている作品がたくさんあります。古い作品は特に、当時の香港の風景が楽しめて、映画そのものは置いといても楽しめます(笑)。香港が舞台となっている映画をご紹介。
・慕情(’55米)・・・香港迷さんの間でも人気の高い名作!
・続・社長洋行記(’62日本)・・・森繁久彌さん主演「社長洋行記」の続編
・香港クレージー作戦(’63日本)・・・植木等さん主演のクレイジーキャッツ
・トゥームレーダー2(’03米)・・・アンジェリーナ・ジョリー主演のアクション映画。一部が香港で撮影
・PUSH 光と闇の能力者(’09米)・・・クリス・エヴァンス、ダコタ・ファニングのSFアクション。全編香港
・トランスフォーマー/ロストエイジ(’14米)・・・トランスフォーマーの続編。1/3は香港が舞台。これを機にモンスターマンションが話題に!
4. 香港映画を観るには?
レンタルDVDに行っても香港映画の数は少ない・・・昔はもっとあったのになぁ。どうしたら香港映画をもっと楽しめますかね?
その① DVD買っちゃおう!!
Amazonなどをチェックしていると、香港映画のDVDが1,000円以下で販売されていることが結構あります。お気に入りの作品とか観たかった映画とかは映画に行ったつもりで買ってしまうのもあり!
また、アジア映画を豊富に取り扱っている『yesasia』で購入するのもいいかも。
その② ケーブルTVや有料チャンネルに加入しよう!
民放ではなかなか放映してくれない香港映画。
だったらお金を払ってスカパーやWOWWOWに加入するのもあり。最新作をよく放映しています。
私はJCOMに加入してますが「チャンネルNECO」や「ムービープラス」でそこそこ放映してますね。結構撮り溜めしてます。
その③ 映画館に行こう!
香港映画を公開している劇場は限られるし、期間も短い!それでもいいから劇場で観たい!
アジア映画を公開している劇場は『シネマート』や『K’s Cinema』が有名かな。現在は新宿と心斎橋です。六本木は昨年閉館しちゃった・・・。
また、作品によっては全国映画館で公開することもあります。新作映画のサイトから公開している劇場を探して行ってみよう!
その④ 香港でDVD買って来よう!
日本未公開の作品も多々あり!!!!もうこうなったら・・・広東語オンリーでもいいから香港で買ってきましょう。香港でDVD購入するときは、日本とリージョンコードが異なるので注意してくださいね!
詳しくは過去ネタを参考に!

DVD化して欲しい香港映画
最後に、DVDもないしテレビ放映もないけど、私がもう一度観たい大好きだった映画をいくつかご紹介します。どなたかDVDお持ちなら貸してくださいっ(笑)。
【古惑仔】シリーズ
漫画が原作となった映画で、イーキン・チャン主演の映画。私はこれでイーキンにハマりました!!!VCDは持っていたけどいつの間にか紛失。DVD化されててもあまり数がなく、既に廃盤なのではないかと。Amazonでちょっと高めで中古品が出てる。
このシリーズのスピンオフで【欲望の街 古惑仔・外伝~ロンリーウルフ】 というのがあるのですが、主演のトニー・レオンがメチャカッコいい!
【女人、四十】
『桃さんのしあわせ』のアン・ホイ監督が90年代にメガフォンを取った作品。こちらも老人介護問題がテーマ。すごくいい映画だった。もう一度観たい!DVD見つけたいけど見つかりません・・・。
【リトル・チュン】
茶餐廳の息子の友達が中国から来た不法滞在の女の子・・・という香港の中国返還時期の作品。フルーツ・チャン監督の映画。これ良かったなぁ・・・。
【黒薔薇VS黒薔薇】
レオン・カーフェイ主演のコメディ映画。これは名作ですー!本当にアホ臭くて楽しい映画!
【PTU】
これはもう、いいよね。香港機動隊=PTUの映画。大好きなサイモン・ヤムもいいんだけど、ラム・シューがいい!旺角にある「中國冰室」が撮影に使われてますが、残念ながら2019年12月31日をもって閉店に・・・・。
最後に
近年はhuluやNetfilixなどの動画配信サービスで鑑賞することも可能ですね。便利な世の中になりました。
私が香港を好きになるきっかけを作ってくれた、香港映画。これからも素敵な香港映画がもっと日本で観られるといいな。